ハワイ神話

ハワイ神話

puapualenalena(プアプアレナレナ)
puapua=尻尾のフワフワした羽根
lenalena=黄色

昔むか〜し…
ワイピオ渓谷には谷を守るホラ貝がありました。このホラ貝を酋長がマナを込めて毎日吹いていたのですが…ある日、何者かによって盗まれてしまいました
   村人たちは何夜も眠れない夜を過ごし困っていました
  時を同じくし、ヒイラヴェの滝のたもとの酋長の畑からカヴァが盗まれるという事件がおこっていました
   しばらくすると、カヴァを盗んでいたのはプアプアレナレナという魔力を持った犬だということがわかり、犬とその飼主の老人が捕まりました
   プアプアレナレナは病気の飼主の老人の為にカヴァを毎日せっせと運んでいたのです…
   カプを破った2人は処刑されることになったのですが、酋長のお付きのカフナは『盗まれたホラ貝を取り返すことのできる不思議な力を持った犬だ!』と、2人に時間を与え、もしもホラ貝を期日までに持ち帰ってくることができれば2人を許そうと言いました
  さて…無くなったホラ貝はメネフネの住む村だということがわかりました…
  プアプアレナレナは、月明かりのないMuku(ムク)の日(新月)を待ち、メネフネのいる村に向かいます
   村に着いたプアプアレナレナ…悟られぬように仔犬らしい可愛らしい動きでメネフネ達に陽気にじゃれついて遊びまわりました
   すっかり警戒心を解いたメネフネ達…遊びまわる間にプアプアレナレナは盗まれたホラ貝を探します…
   日も暮れ辺りは真っ暗になり、遊び疲れたメネフネ達は、1人また1人と眠りについていきます…全員が寝静まった時を狙って、プアプアレナレナはこっそり抜け出し、昼間探し当てていたホラ貝のありかに向かいました
   ホラ貝を口にくわえて猛スピードで走るプアプアレナレナ…風でホラ貝が低く鳴り響き、その音でメネフネ達はホラ貝が盗まれたことを知り追いかけてきました
   全速力で走るプアプアレナレナ…近道をし、急な崖や狭い道をひょいひょいと駆け抜けます…途中、岩にホラ貝がぶつかり欠けてしまいましたが気にしてはいられません…あともう少しというところで川にさしかかり、プアプアレナレナは飛び込みますが、メネフネ達は川岸で止まってしまいました…もうすぐ夜明け…朝日が昇る前に家に帰らなければならないのです…メネフネ達はホラ貝を諦めて帰っていきました
   酋長のもとに無事ホラ貝を持ち帰ったプアプアレナレナ…老人と犬は罪をとかれ、大切なホラ貝が戻ったことに喜んだ酋長は、自分のカヴァの畑を老人に与えることにしました
   こうして老人とプアプアレナレナは幸せに暮らしました

  ビショップミュージアムにはこの少し欠けたホラ貝が展示しています


  今日は新月Mukuの日!
   はるか昔、プアプアレナレナがホラ貝を口にくわえ、ご主人様の元に命懸けで戻った新月の夜…何処かで低いホラ貝の音が聞こえて…きませんかね⁇

〜Aloha〜