ピジン語

ピジン語

  ハワイ語はもともと話し言葉だけで書き言葉(文字)はありませんでした
  1800年代に渡来してきたキリスト教伝道師達がハワイアンに聖書を教える目的を持って、ハワイ語をアルファベットに置き換え読み書きを教えます
  ハワイ語は日本語と同じ様に『A E I O U』と母音が5つ(少し発音は違いますが)
  子音は『h k l m n p w (kはtの発音と同じようなもの)』の7つ
  そして、破裂音(ッ)のオキナ『'』、長音(ー)のカハコー『-』があります

  人は母国語を話し始めた時から、ある程度 発声方法と聞き取る耳がかたまります
  日本人がLとRの発音をどちらもラ行で現したり、アルファベットをカタカナに置き換え表現するのと同じで(Wをダブリュー/ダブル…など) ハワイアン達も入ってきた英語をハワイ語読みに変換します
  そもそも子音が7つしかないのでそれを当てはめてハワイ語読みをすると、とても同じものとは思えない聞こえ方になります…きっとこれは、英語を喋る外国人が日本人のカタカナ読みの英語を聞いた時と同じなのでしょう…

  ハワイ語は日本語と同じ様に子音の後には必ず母音が続きます
  ですので、英語のつづりが子音で終わるものにはハワイ語読みにした時、母音が続きます 
  ハワイ語に無い
『c d g h j s t』は『k』に
『b f』は『p』
『r』は『l』
『v』は『w』 に変わります
(母音の続き方や聞こえ方で違うものもありますが…)
George は Keoki
Jim は Kimo
Marry は Malia
Christopher は Kalikikopa
David は Kawika…デイビッド・カラカウアのことを『カヴィカ』と呼ぶのはこれです

  このハワイアンの発音は、前回 お話ししたピジン語と深く関わっていきます
  ピジン語とは、言語の違う商人同士が伝達手段として使っていたBusiness Englishのこと…とにかく身振り手振りでなんとなくの言葉を駆使しながら商人達が使っていた言葉!それが、商人だけでなく、植民地やハワイの移民間でも同じ様に使われていきました
  その国の言葉で、聞こえたように発音してみる…聞こえた言葉を母国語で直訳してあらわす…移民の多いハワイでは、色んな国の言葉のピジン語が今でも飛び交います
『The 』が 『Da(ダ)』 であったり、『鳥肌』が『Chicken skin』…これは日本語読みをそのまま英語にしたパターン…『お風呂に入る』は『bocha』(ボッチャンする からきているようです) 『後でね〜Later』は『bunbai』これは語源不明です…すっかり定着していますが『Keiki(子供)』もピジン語…英語のKidsのハワイ語読みでしょうか…『Kaukau』→『食事をする』は中国語の『chow chow』食べるとか、食に関する言葉 からきています

  日本人が、手ぬぐい よりも タオル、台所 よりも キッチン…と言うことの方が多いように、もともとの母国語での表現(単語)があるにもかかわらず、ハワイでもピジン語で表現することの方が多々あります…もはやピジンではなくクレオールといった方が良さそうですね…

  今日はちょっと難しいお話しでした…

〜Aloha〜